さやまドキドキ

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さやまドキドキ

狭山のわくわく・ドキドキする情報を発信します^^

【主題歌】さやドキ主題歌プロジェクト!さやドキテーマソングを作ろう!レコーディング#4

12月1日

日が短くなったものだ。

太陽が昇り地を照らすその時間が短くなっただけで
日のめぐりが早くなったように錯覚する。

お寺の坊主もいそがしくて走るという様から名づけられた「師走」

世間はあわただしさをまして、休日には親子連れが増える。

 

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アインシュタインは言った。

「せわしく動けば動くほど、時間の進みが遅くなる。」

そんな誰もがうなづく物理学の定説も、
疑いたくなるほど時間はあっという間に過ぎていく。

 

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古別府は受話器を耳に当てていた。

「・・・・・・音源ですか?」

「そう、この前のもじゅ?男の子に頼めばすぐでしょ?」

電話口から聞こえる若い男の声、その相手が声のわりに老けていることを古別府はしっていた。

「いやぁ編集長、簡単に言いますけどね。むこうだって忙しいわけだし。」

「でも、歌がないとなあ。みんなも、歌詞だけ見てもピンとこないでしょ?」

「それはまぁ・・・・・・」

「じゃあよろしくね。」

言うや否や、向こう側の音声はふつりと途切れた。

 

「音源かぁ。」

六畳一間。

子供の泣き声を短夜の帳のむこうに聞きながら、古別府は深いため息をついた。

 

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ことは思ったより早く進んだ。

音源作成の件をもじゅ氏に話すと

「よし、じゃあ俺が人誘うから古別府さん、その子と歌いなよ。」

とのこと。

あれよあれよと話は進んで12月24日、古別府は再び慣れない大学のキャンパスにいた。

レコーディング当日である。

部屋は前にも訪れたスタジオだったので案内なしにたどり着くことができた。

ガチャリ。

 

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整備された防音扉は古別府の胸中を察するかのように重々しく開き、
中から見覚えのある顔が出てくる。

「来たね。」

もじゅ氏の屈託のない笑顔に古別府は口ごもりながらも何とか。

「お疲れ様です、今日も顔、お整いでございますね。」
と不自然な敬語を炸裂させる。

 

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そして、もじゅ氏の背後には居住まいを正す見覚えのない少女がいた。

「はじめまして、古別府さん」

「えっあ、は、はじめまして、その、あの、女の方ですか?」

「え?はい・・・・・・女ですよ?」

「ちがうちがうちがう、あの、もじゅさんの女ですか?」

「ちがいます」

「失礼しました」

古別府の挙動不審ぶりに、少女はあきらかな警戒を見せたが、
「じゃ、ちょっと練習してから録りましょうか!」

もじゅの一言でなんとか場が保たれた。

 

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・・・。

レコーディングが始まる。

もじゅ氏が作ったさやまソングを美少女が歌う。

 

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古別府も歌う。

 

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二人の声の録音が終ると、もじゅ氏が難しい顔で機会を眺めていた。

しばらくそうして時間が過ぎた。

 

「二人で録ろうか」

 

唐突に発された言葉。

それは古別府が密室で可憐な女子大生と
同じ空気を共有するということを意味するものであった。

 

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「ちょ、え、ほんとに?」

「わたしはいいですよ」

「え、ほんとに?」

「ええ、一緒に歌いましょう」

「え、ほんとに?」

「じゃあ録るから、中入って」

「え、ほんとに?」

 

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ああ、歌の力、というものを始めて感じたよ。

最初は緊張していたんだ。最初はね。

ふわふわと宙に浮いたみたいに不安で、声が出るかもわからなかった。

でもね?おへその下のところにビートが響いてくる
(たぶん魂って、あそこにあるんだと思う。)

そうすると自然と緊張なんか消えちゃって、
隣にいる彼女の心拍数とか密度とかがなんとなくわかってくるんだ。

 

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そこまで来ちゃえば簡単なことさ、
その場の空気に飽和したミュージックっていう化学物質と反応するだけ。

ほっとくと鉄が錆びるのと一緒で、人はほっといても歌っちゃうもんなのさ。

歌は文化じゃない、遊びだよ。

ホイジンガの言う通り、僕ら全員ホモルーデンスさ。

君も、君も。そう、君もね。

そうやって、人は人とつながり、地面とつながり生きていくんだ。

 

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遊ぼうよ、君も、僕と一緒に。

歌を歌ってさ。

 

協力:MojuMoju 千葉ゆり

次回:さやドキテーマソングお披露目~古別府はさやまの夢を見るか~